01 / Product
遠心分離機ディスク型セパレーター
この設備で解決したいこと:清澄待ちで、タンクが空かない。
発酵を終えたビールから、酵母を「待たずに」取り除く。 沈降待ちの数日を管理できる工程に置き換え、香りのピークを外さずに出荷する。
沈降を待つ数日が、そのまま香りの劣化時間になっていませんか
発酵を終えたビールには、1mlあたり約3,000万個の酵母が残っています。自然沈降でこれが落ちきるのを待つだけで数日。その間タンクは塞がり、次の仕込みは動かせません。そしてホップの香りは、待っている間にも静かに抜けていきます。
清澄は、味を決める工程ではありません。味に使う時間を奪っている工程です。作り手が求めているのは、待たずに澄むこと、毎回同じ仕上がりになること、そして香りが立っているうちに出荷できること。遠心分離機は、この「待ち時間」を管理できる工程に置き換える道具です。
- タンクが早く空く沈降待ちの数日を分離工程に置き換え、次の仕込みを早く立ち上げられます。増設せずに年間の仕込み回数を増やす、いちばん現実的な選択肢です。
- 香りのピークで出荷できる「あと2日待てば澄む」と「今出せば香りが立っている」のトレードオフから解放されます。
- 捨てていたビールを回収できる澱とともに廃棄していたビールを回収します。排出量はPLCで調整でき、ロスを抑えた設定にできます。
02 / Criteria
5つの判断基準で見る
設備を導入するかどうかは、作り手が自分で判断できるべきものです。私たちが提案の前に必ず見ている5つの基準に、遠心分離機を当てはめてお伝えします。
味への貢献
狙った味に近づくか。毎回同じ味を出せるか。
分離後の酵母は約200個/ml以下、溶存酸素の増加は5ppb以下(測定条件は下記)。沈降では日ごとに変わっていた清澄度と香りの残り方が、PLCに設定した同じ条件で毎回そろいます。ロットごとに「今回はちょっと濁っている」「今回は香りが弱い」が起きにくくなります。
- 遠心分離前の発酵後ビールの二酸化炭素含有量:0.45%以上
- エアシールに純度99.99%以上の二酸化炭素を使用
- 測定機器:溶存酸素計(別途)により測定
実際の数値は前工程の条件・配管レイアウト・運転設定で変わります。工程診断で想定条件を確認します。
現場の負担
工数・人手・習熟の負担が減り、味づくりに集中できるか。
- 清澄にかかる時間:数日 → 数時間(2,000〜4,000L/h)
- 排出は自己洗浄式ボウルが自動で行い、手動での澱引き作業がなくなります
- 全排出・部分排出の条件はPLCに登録するため、誰が操作しても同じ結果になります
- VFD始動のため摩擦板・油圧油の交換が発生せず、日常の手入れが軽くなります
一方で、ボウルの分解・組立には吊具と保守スペースが要ります。この負担は「導入前にご確認いただきたいこと」に先に書いています。
規模との適合
今の生産量に合うか。次に目指す規模まで対応できるか。
推奨処理能力は2,000〜4,000L/h(ビール)。処理能力の異なる機種があり、仕込み量と年産に合わせて選びます。仕込み1回分を数時間で処理できる能力を目安に、過剰にも過少にもならない機種を工程診断で決めます。
清澄が効率化したい工程でない現場には、おすすめしません。仕込みや充填で待ちが出ている現場に遠心分離機を入れても、味づくりの時間も生産量も増えないからです。診断でそう見えたときは、そうお伝えします。
投資対効果
導入コストに対して、品質・歩留まり・時間で何が戻るか。
戻ってくるのは3つです。澱と一緒に捨てていたビールの回収(歩留まり)、タンクの回転率(年間の仕込み回数)、そして清澄待ちに使っていた時間。工程診断では、この3つを現場の数字で試算します。
導入コストは、これまで国内に入ってきていたディスク型セパレーターと比べて大きく下げています。
| 比較項目 | 従来の国内流通品 | COMON |
|---|---|---|
| 納期 | 約9ヶ月 | 約4ヶ月 |
| 導入コスト | 3,000〜4,000万円 | 1,300〜2,000万円 |
納期4ヶ月は、補助金の事業化期限に間に合う納期です。これまでは採択されても納期が期限に収まらず、申請そのものを断念する作り手が少なくありませんでした。差額の1,000〜2,000万円は、冷却能力の強化や充填ラインなど、遠心分離機を入れたあとに効いてくる次の工程に回せます。
※ 導入コストは処理能力・仕様・為替により変動します。補助金の適用可否は工程診断の中で確認します。
導入後の安心
サポート体制、保守、事前に知っておくべき制約は明確か。
- 既存設備との整合:配管・冷却(0〜5℃を維持できるか)・電力(200V 3相)を導入前に確認します
- 部分更新:この工程だけ入れられます。仕込み・発酵・充填はそのままで構いません
- 保守・消耗品:専用工具・予備部品キットが標準で付属。VFD始動のため経常的な交換部品が少ない構造です
- 伴走:工程を見るところから、設計・施工・立ち上げ、その後の味づくりまで、私たちが隣にいます
制約は下の「導入前にご確認いただきたいこと」に先にまとめています。
03 / Specifications
主な仕様
| 種別 | 液固二相・自動排出(自己洗浄)式 ディスク型遠心分離機 |
|---|---|
| 定格処理能力(水) | 5,000 L/h ※処理能力の異なる機種があります |
| 推奨処理能力(ビール) | 2,000〜4,000 L/h ※処理能力の異なる機種があります |
| 分離後の酵母含有量 | 約200個/ml以下 |
| 溶存酸素の増加量 | 5ppb以下(上記の測定条件による) |
| ボウル回転数 | 最大8,500 rpm(調整可能) |
| 分離係数 | 12,000 |
| 清液出口圧力 | 0.2MPa以下 |
| モーター定格出力 | 7.5kW |
| 始動・運転方式 | 周波数変換(VFD)始動・可変速運転 |
| 排出方式 | 小型バルブによる自動排出(全排出/部分排出をPLCで設定、排出量調整可) |
| 機械振動 | 1.5mm/s以下(振動センサー標準装備) |
| 騒音レベル | 85dB(A)以下 |
| 本体重量 | 650kg ※処理能力により異なる |
| 外形寸法(L×W×H) | 1,447 × 1,432 × 1,581 mm ※処理能力により異なる |
| 分離対象 | ビール(酵母含有量 3,000万個/ml以下) |
|---|---|
| 分離温度 | 0〜5℃ |
| 処理能力要件 | 酵母を除き2,000 L/h以上 ※処理能力により異なる |
| 留意事項 | 塩化物イオンなど腐食性イオンの含有条件を事前にご確認ください |
04 / Mechanism
構造と機構
自己洗浄式ボウル+二重小型バルブ
完全排出と部分排出の2つのプログラムをPLCで組み合わせて設定できます。手動操作の負担を減らしながら、スケールの蓄積を低減します。排出量を調整できるため、製品収率の向上と材料ロスの削減につながります。
低重心ボウル設計+ベアリング
伝達構造の支持部はすべてベアリングです。ボウルの重心を低く設計することで機体全体の振動レベルを抑え、機械的な信頼性と運転の安定性を高めています。
周波数変換(VFD)始動
始動時の摩擦板や油圧カップリングを必要としない方式です。摩擦板・油圧油の交換が発生しないため、経常的なメンテナンスコストを抑えられます。
カバーと機体の層間冷却
ケーシングの温度上昇を抑える構造により、機体の振動と騒音を低減しています。
過電流・過負荷保護
過負荷を検知すると警報を発して停止し、機器の保護と安全な運転を確保します。
衛生設計
製品に触れる部位はSUS304。
05 / Standard Set
標準構成
遠心分離機 1式(専用工具・予備部品キット 1式を含む)
| ブースターポンプ | ステンレス製 |
|---|---|
| 水用ポンプ | 0.75kW |
| 水制御グローブバルブ/減圧弁/フィルターボールバルブ | ステンレス製 |
| ソレノイドバルブアセンブリ | ステンレス製 |
| 電磁流量計 | 1個 |
| サイトグラス/サニタリーサンプリングバルブ/手動ダイヤフラムバルブ | 各2個 |
| 機械振動センサー | 1個 |
| ベースフレーム・プロセス配管 | SUS304 |
| 制御盤 | SUS304(VFD・PLC内蔵) |
06 / Installation
設置にあたってご準備いただくもの
本機を正常に稼働させるために、以下は作り手側でのご手配となります。検討の初期段階で確認しておくと、後の工程がスムーズです。
| 電源 | 200V 3相(周波数は導入前にご確認ください) |
|---|---|
| 操作水 | 水圧 0.2〜0.3MPa |
| 圧縮空気 | 0.6MPa |
| ドラム洗浄液・温水・潤滑油 | 実使用量に応じてご準備ください |
| 吊り上げ設備・吊具 | 本体重量650kgの吊り上げ、および保守・組立・分解作業用 |
| 設置スペース | 保守・組立・分解作業ができる機体周囲のスペース |
| 設置環境 | 周囲温度50℃以下/相対湿度95%以下 |
07 / Before You Decide
導入前にご確認いただきたいこと
設備は、導入した日のためではなく、使い続ける日々のためにあります。判断材料として、制約を先にお伝えします。
- 騒音レベルは85dB(A)以下です。設置場所によっては、作業環境の騒音対策(保護具の着用、遮音、作業時間の管理など)のご検討が必要になる場合があります。
- 運転は0〜5℃の低温域が前提です。前段の冷却能力が不足すると、想定した分離性能が出ません。
- 周囲に保守スペースと吊り上げ手段が必要です。本体は650kgあり、ボウルの分解・組立には吊具を使います。スペースが確保できないと、日常の保守が負担になります。
- 前工程の溶存酸素・CO2条件によって、分離後の数値は変動します。記載値は本ページに示した測定条件下での値です。
- 国内の電気・安全関連法令への適合は、設置条件とあわせて個別にご確認ください。
08 / Consultation
まず、工程を見るところから
「性能はわかった。でも、うちの現場で本当に成立するのか」
正しい疑問です。遠心分離機は本体の性能よりも、前工程の冷却能力・設置スペース・電源・排出条件との噛み合わせで結果が決まる設備だからです。
だから私たちは、設備の話をする前に工程を見ます。私たちの多くは現場に立ってきた作り手です。仕込みから出荷までの流れのどこで味に使う時間が奪われているのか、その見立てから始めます。清澄が効率化したい工程でなければ、必要ないとそうお伝えします。沈降条件の見直しや段取りの組み直しで解決するなら、設備を入れずにそこまでをご提案します。
- 診断工程を見て、効率化したい工程を見つける
- 試算歩留まり・回転率・時間を現場の数字で
- 優先順位お金をかけずに直せることを先に
- 設備必要なら、その工程だけ導入する
お聞かせください
- いま止まっていること:タンクが塞がって次の仕込みが動かせない/出荷を待つ間に香りが抜ける/澱と一緒に捨てているビールが多い
- 現場の条件:バッチあたりの処理量、前段の冷却能力(0〜5℃を維持できるか)、設置スペースと吊り上げ手段、電源(200V 3相)
- 追求したい味:狙っている香り、出荷のタイミング、年間の仕込み回数の目標
- その他:今解決したいことを、そのままお聞かせください
あなたが「これだ」と語れる一杯に、この設備が本当に効くのかどうか。そこから正直にお答えします。
まず診断だけ、でも構いません。
09 / Notice
注意事項
- 本機は、取扱説明書および関連資料に記載された方法に従ってご使用ください。誤った使用方法や過失による故障について、当社は責任を負いかねます。
- 保証対象外となる事項:不適切な使用・設置、不注意または故意による損害、第三者が行った修理や改造による不具合、天災地変や不可抗力による損害。
- 消耗品の補償範囲は納品から1週間です。以降の電気系統・ゴム製品・駆動部等の交換設置は有償となります。
- 記載の仕様は改良のため予告なく変更する場合があります。最新の内容はご相談ください。
※ 本ページに記載の性能値は、記載の測定・運転条件下での値です。保証値としてのお取り扱いについては、見積書および契約書の条件をご確認ください。
