製品概要
5CPM カウンタープレッシャー缶詰ラインは、充填ヘッドとシーマーの比率を1対1としたコンパクトな缶詰め設備です。CO₂プレパージから対圧充填、FOB(フォーム・オン・ビール)、シーミングまでを一連の工程で行い、小規模ラインでも溶存酸素を抑えた缶詰めを実現します。
本体寸法は幅1,100×奥行830mm。ポータブルフットパッドを備え、限られた作業スペースでも設置・移動が可能です。12oz/16oz/12ozスリークの3サイズに対応し、スペーサーとモジュールの手動交換でサイズ切替が行えます。
「まず缶を出してみたい」「イベントや限定商品だけ缶で展開したい」——そうしたスモールスタートに、無理のない投資規模で応える一台です。
製品特長
① カウンタープレッシャー方式
充填ヘッドとシーマーを1対1で構成。缶内をあらかじめ設定圧まで加圧してから充填するため、泡立ちと炭酸の抜けを抑え、正確な炭酸含有量を保ちます。
② 低酸素充填へのこだわり
充填前のCO₂プレパージで缶内の空気を置換し、充填後はヘッドスペースにFOBを形成して残存酸素を排出。脱酸素装置(CO₂パージ/高温・高圧撹拌)も備え、香りと味わいの劣化要因を工程で抑え込みます。
③ 省スペース・可搬性
設置面積は幅1,100×奥行830mm。ポータブルフットパッドにより移動もしやすく、既存の醸造所レイアウトを大きく変えずに導入できます。
④ 流量計制御による充填精度
充填量は流量計で制御。0〜4℃・供給圧2.2〜2.5BarGの条件下で、缶ごとのばらつきを抑えた充填を行います。
⑤ 信頼性の高い部品構成
ベアリングはSKF/NSK製、空圧部品は全数CHELIC製を採用。PLC・HMIはSiemens、インバータはDanfoss、モーターはTranscykoと、保守部品の入手性を考慮した構成です。
⑥ 現場運用を支える機能
- 蓋の収納容量は最大500個。連続運転に対応。
- シーミング後のサンプル缶回収機能を装備。抜き取り検査がスムーズ。
- 充填・シーミングヘッドはワンタッチ昇降制御。
- 手動CO₂フラッシング機能(空缶用)を装備。
- 充填プラットフォームは衛生的な設計で洗浄が容易。
こんな醸造所におすすめ
- ブルーパブ/マイクロブルワリーで、樽中心から缶展開へ踏み出したい
- 限定醸造・イベント商品など、小ロットの缶詰めを自社で行いたい
- モバイル缶詰めサービスの日程に生産計画が左右されている
- 設置スペースが限られており、大型ラインの導入が難しい
- クラフトジン・RTD・コーヒーなど、ビール以外の炭酸飲料も缶詰めしたい
主要仕様
1. 外形寸法
| 項目 | 寸法(mm) | 寸法(inch) |
| 本体寸法 | 1,100(長)× 830(幅)× 2,021(高) | 43.3 × 32.7 × 79.6 |
| ボックス寸法 | 750(長)× 830(幅)× 900(高) | 29.5 × 32.7 × 35.4 |
| 機械寸法 | 1,100(長)× 790(幅)× 740(高) | 43.3 × 31.1 × 29.1 |
2. 対応缶サイズ
| 缶サイズ | 容器の説明 | エンドサイズ | エンドの説明 | 最大速度(CPM) |
| 202/211 × 413 | 12オンス | 202 | 飲料 | 5 |
| 202/211 × 603 | 16オンス | 202 | 飲料 | 4 |
| 202/204 × 603 | 12オンス・スリーク | 202 | 飲料 | 5 |
3. 充填機
| 充填方式 | カウンタープレッシャーCO₂パージシステム/流量計による制御 |
|---|---|
| 充填圧力(CO₂) | 0.15〜0.4 MPa の範囲で調整可能 |
| 充填温度 | 0〜4℃ に保持 |
| 脱酸素装置 | CO₂パージ、高温・高圧撹拌機能を装備 |
| ベアリング | SKF/NSK 製 |
| 空圧部品 | CHELIC 製 |
| 充填プラットフォーム | 衛生的な設計で洗浄が容易 |
4. シーマー
| シーミングヘッド | 1ヘッド |
|---|---|
| 処理能力 | 最大 5缶/分(CPM) |
| 蓋サイズ | 202 LOE |
| 蓋の収納容量 | 最大500個(連続運転が可能) |
| 蓋の供給方法 | 手動装填方式(アクセス・メンテナンスが容易) |
| 昇降制御システム | 充填・シーミングヘッドのワンタッチ昇降制御。缶サイズ切替時はスペーサー/モジュールを手動交換 |
| 酸素パージ装置 | 充填前にCO₂等を缶内へ導入し空気(主に酸素)を排出。置換後にビールを充填 |
| ベアリング/空圧部品 | SKF/NSK 製/CHELIC 製(全空圧部品) |
5. 電源・制御
| 出力 | 1.5 kW/2 HP |
|---|---|
| モーター | Transcyko |
| PLC | Siemens |
| インバータ(VFD) | Danfoss |
| HMI | Siemens |
| 制御電圧 | DC 24V |
| 動作電圧 | AC 100〜240V 単相/AC 200V 単相、50/60Hz 対応 |
6. エア・CO₂仕様
| 圧縮空気 供給圧力 | 0.4〜0.6 MPa(4〜6 bar) |
|---|---|
| 圧縮空気 内部作動圧力 | 0.15〜0.18 MPa(調整済み) |
| 推奨コンプレッサー容量 | 最低 1.5 SCFM(42 NL/min FAD)/平均消費 0.18 SCFM(5 NL/min) |
| CO₂ 供給圧力 | 0.15〜0.4 MPa(調整可能)/標準設定 0.2〜0.3 MPa |
| CO₂ 平均消費量 | 0.18 SCFM(5 NL/min) ※十分な予備容量の確保を推奨 |
| コンベア方向 | 流入・流出方向 180度 |
推奨する製品供給条件
下記の条件を満たすことで、充填精度と溶存酸素の抑制において最も安定した結果が得られます。
| 製品の炭酸含有量 | 5.5 g/L 以下 |
|---|---|
| 製品の搬入温度 | 4℃(39°F)未満 |
| ビールの供給圧力 | 充填機入口にて 2.2〜2.5 BarG を維持 |
ユーティリティ要件
| 給水(充填機) | Φ8mm または 1/2″ バーブ継手 |
|---|---|
| ビール供給(充填機) | Φ10mm または 5/8″ バーブ継手 ※1.5TC にカスタマイズ可能 |
| 圧縮空気供給 | 清浄・乾燥した空気/Φ8mm または 1/2″ バーブ継手 |
| CO₂ 供給 | 0.15〜0.40 MPa/Φ8mm または 1/2″ バーブ継手 |
| 電源 | AC 110〜240V 単相 |
※ 本機への電源引き込みはお客様にてのご対応となります。
缶充填のフロー
| 工程 | 内容 | 説明 |
| 1 | 缶の投入 | 空の缶を洗浄ステーションに投入します。 |
| 2 | 缶のすすぎ | 充填前に缶をすすぎます。 |
| 3 | エアブロー | 缶内の残留水をエアブローで除去します。 |
| 4 | 缶の昇降・密閉 | 缶が充填バルブの下に到達すると、缶が持ち上げられ、充填バルブで密閉されます。 |
| 5 | CO₂ プレパージ | CO₂供給バルブとベントバルブを同時に開き、缶内の空気をCO₂に置換します。 |
| 6 | 対圧均等化 | 缶内の圧力があらかじめ設定された充填圧力に達するまで、CO₂の注入を継続します。 |
| 7 | 圧力保持 | 充填開始前に圧力が安定するよう、短時間圧力を維持します。 |
| 8 | ビールの充填 | 対圧条件下でビールを充填。充填量は流量計によって正確に制御されます。 |
| 9 | 制御された減圧 | 充填後、ベントバルブを通じて内部圧力が徐々に解放されます。 |
| 10 | FOB | フォーム・オン・ビール。ヘッドスペースに残る酸素を置換します。 |
| 11 | 蓋設置・シーミング | 蓋が自動的に設置され、直ちにシーミングが行われます。 |
| 12 | 缶の洗浄 | 排出前に缶の外側が洗浄されます。 |
導入について
■ 事前にご確認いただきたい項目
- 設置スペース(間口・天井高 2,100mm以上・搬入経路)
- コンプレッサー容量(最低1.5 SCFM)およびCO₂の供給体制
- 電源容量と引き込み位置(引き込み工事はお客様手配)
- 缶・蓋の調達先(※工場では出荷前に、利用予定の缶サンプルを手配頂き、シーミングテストも行います。)
- 缶の保管スペースと空缶の入荷単位
■ COMONのサポート範囲
設計・レイアウト・プランニングから輸入・据付・アフターサポートまで一貫して対応します。既存設備との接続、将来的な増設・上位機種への入れ替えを見据えたレイアウト提案も可能です。

